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2020年05月19日(火) お知らせ

「緊急 大学生・院生向けアンケート 」結果速報
新型コロナウイルス感染症拡大下の東大生の実態を把握する

「緊急 大学生・院生向けアンケート 」結果速報
新型コロナウイルス感染症拡大下の東大生の実態を把握する

 
新型コロナウイルスへの対応で日本中が混乱する中、大学生の生活も大きく変容しています。
大学生協の存在意義は、大学コミュニティの構成員の生活をサポートすることにあります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、東大生の大学生活にどのような変化が起きているのか? 今、学生・院生の皆さんはどのような悩み・問題に直面しているのか? 東大生協では、学生・院生らが今回の危機の中で、学生・院生の生活の実態をいち早くつかみたいと考え、全国の大学生協と連携して「緊急!大学生・院生アンケート」を実施しました。東京大学で約870名の学生、225名の院生(いずれも4月29日時点)から回答を得ることができました。全国では実に35,000名を超える学生・院生の方がアンケートにご協力いただきました。
アンケートを通じて、今後の大学生活のありようや大学生協として取り組むべきテーマを具体化していくことが必要です。また、アンケート結果を公表することにより、広く社会にこの状況下にある大学生・院生への理解を深めていただき、今後の大学生活の向上につながることを願っています。

 
〈注意〉
無断転用を禁じます。データ活用の際は東大生協理事会室へ下記フォームからご一報ください。
●東京大学消費生活協同組合 https://www.utcoop.or.jp/form/
 
 

〈アンケートの概要〉
実施主体:全国大学生活協同組合連合会
回答方法:Webフォームへの回答(https://www.univcoop.or.jp/news_2/news_detail_1668.html)
実施日:2020年4月22日~2020年4月30日(本稿では4/29までに得られた回答を分析)
回答呼びかけ:生協委員メーリングリストを通じた1・2年生各クラスへの依頼、東大生協メールマガジン「withnavi」登録者へのメール、SNS(学生委員会Twitter等)での広報他
回答件数:東京大学学部生から869件・院生から225件(4/29時点)。全国では期中総計35,542件)
 
※匿名性による学生以外の回答や複数回答、不適当な回答などの可能性があります。
 
全国のアンケート速報はこちらをご参照ください。
https://www.univcoop.or.jp/covid19/enquete/index.html
 

【目次】

2.1 居住形態
2.2 学費と収入
2.3 授業と受講環境
2.4 サークル活動
2.5 相談相手と友人
2.6 食生活  
2.7 将来の見通し
2.8 学生生活への不安
2.9 自由記述
 
2.分析
2.序 回答者の学年
1年生からの回答が543件と全体の62%を占めています。2年生と合わせて前期課程生が回答の79%を占めているため、今後は後期課程についてさらなる実態把握に努めたいところです。
 

2.1 居住形態

 グラフ1の通り、すべての学年で自宅生(普段から実家通学の人)が約半数を占めます。残り半分の自宅外生の中にも、「現在は実家にいる」すなわち帰省中の学生が少なからずおり、その割合は学年が小さくなるほど大きい傾向にあります。現在実家にいる自宅外生の割合は、3年生・4年生では20%台ですが、2年生では39%、1年生では59%となっており、1年生では自宅外生の6割近くが帰省している、または上京すらしていない状態です。
 一方、それは裏返すと自宅外新入生の4割が東京に住んでいる状況を意味します。慣れない東京での一人暮らしが始まってすぐにこのような状況となり、相当な精神的ストレスがかかっていることは容易に想像できます。





 















なお、これ以降は、
「自宅生」: 普段なら自宅から通学する人
「自宅外生」:普段なら自宅以外の下宿等から通学する人
 
「実家居住者」:自宅生および帰省中の自宅外生を合わせた、現時点で実家にいる人
「独居者」:  自宅外生のうち、現時点で帰省せず東京にいる人
と呼び分けます。ご了承ください。
 
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2.2 学費と収入

表1の通り、学費は保護者がすべて支払っていると答えた学生が9割を超えています。一方で、11%の学生が、学費免除・奨学金・自身のアルバイト収入のどれか一つ以上を学費の支払いに充てていると回答しており、財政状況に注意を要します。

 







表1:「学費はどのように支払っているか教えてください。」複数回答のため列の合計は100%を超える。
 
 このような状況下で心配される「家族収入の減少」について尋ねた結果が表2です。28%の学生が、家族収入が減少または大きく減少と回答しています。収入が減少する家族の割合は、学年や通学形態といった属性による差がほとんどなく、すべての属性で27~30%でした。また、特に深刻なのは、学費免除・奨学金・自身のアルバイト収入のどれか一つ以上を学費に充てる学生からも、「家族収入が減少する」との回答が計28件あったことです。このような回答者は、もともと家族収入だけでは学費を払いきれていないところに収入の減少が重なる厳しい状況にあると考えられます。


 




表2:「あなたのご家庭の『家族収入』は、この感染拡大によってどの程度影響を受ける可能性があると思いますか?」全学年の合計値を示した。学年や通学形態を絞っても違いはほとんどなかった。
 
 また、グラフ2はアルバイトをしている学生の割合です。当然ながら、入学したての1年生はアルバイト率が圧倒的に低く、2割に届きません。1年生は新学期が落ち着いた時期からアルバイトを探し始めるのが通例ですが、この状況ではアルバイトを始められない1年生が大量に発生すると思われます。表3ではアルバイト収入の変化を尋ねていますが、既にアルバイトをしている2~4年生の7割近くから、収入の減少を見込む回答が寄せられています。
 
 





















表3:「アルバイト収入見通しについて教えてください」
 
 グラフ3は、この先の経済的な不安について尋ねたものです。全回答者の47%が「非常に不安である」「不安である」と回答しています。1~3年生では自宅外生の方が強く不安を感じているようです。

 












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2.3 授業と受講環境

 周知のとおり、東京大学では全授業のオンライン化に踏み切りました。授業形態として「オンデマンド(動画教材を活用するもの)」と「同時双方向型(学生と教員が顔を合わせてリアルタイムで受講できるもの)」のどちらが使われているかを尋ねたのが表4です。授業形態に学年による顕著な差は存在しないようです。
 

 





表4:「現在の大学の授業の様子を教えてください」。複数回答のため行合計は実際の学生数と一致しない。
 
 つづいて学生の通信環境についての結果です。プロバイダ契約の固定回線でWi-Fiを利用できる学生の割合は1・2年生で高く、全体の8割後半を占めます。3・4年生では少し低めの7割後半となっています。モバイルWi-Fiは全体の13%でした。
 グラフ4は、受講する通信環境と通信状態の関係について調査したものです。グラフからは、プロバイダ契約だからといって安定とは限らないことが分かります。なお、総計21名が「かなり途切れ、ストレスを感じる」と回答しています
 

 
 









 グラフ5は、WEB授業において通信環境以外の点で困っていることを尋ねた結果です。ほぼすべての項目で1年生に最も不満が多いことが分かります。「孤独」を感じる人の割合は、入学直後の1年生のみならず、後期課程進学直後の3年生にも多いようです。1年生に突出した不満として「先生との対話・質問がないこと」が挙げられ、これを回答した人は自宅外生のほうが多くなっています。また、自分専用の空間がないためにWEB授業に不満のある学生が1割強存在しており、これを回答した学生の9割は実家居住者でした。家庭環境の制約(家族の都合等もあり容易な解決は難しい)により良好な学習環境を確保できないという点で深刻な問題と思われます。さらに、「パソコンの使い方が分からない」「WEB授業システムの使い方が分からない」不満は1年生に多くみられ、パソコンにほぼ初めて触り、不慣れでサポートも行き届かない層の存在を示唆しています。

 



















 グラフ6は、今後の大学の授業に期待することについて尋ねた設問です。1年生からは、早く対面授業を始めてほしいという声が多く寄せられています。一方で学年が上がるにつれ、オンライン授業の継続要望の方が多くなる傾向にあります。また別の設問によると、1・2年生の約4人に1人から学年歴の開始時期をずらすなどの対応を求める声が出ています。
 

2.4 サークル活動

 「部活・サークル・課外活動への加入を検討していましたか?」という設問に対して、1年生のほぼ全員および2~4年生の約2割から回答を得ました。この設問を基に、1年生のサークル加入状況と、SNSにより情報を得ている1年生の割合について調査したのがグラフ7です。既にサークルに加入した1年生はわずか22%で、「参加したい活動を決めているが、未加入」の1年生が39%と最も多くを占めています。対面の新歓が制限されサークルの雰囲気が掴みにくい中で、加入をためらう1年生が多いとみられます。また、「参加したい活動を決めている」と答えた1年生の約9割はSNSを利用してサークルの情報を探していると答えています。
 グラフ8では、情報収集の方法別にサークル加入意思を見ています。SNSでサークルを探している1年生が圧倒的に多い一方、SNSを利用せず入学時の配布資料に頼ってサークルを探す1年生には、まだ参加したい活動を決めていない人の割合がかなり多いことが分かります。サークル選びや加入先の決定において、SNSが重要な役割を果たしていることがうかがえます。




 



























つづいて、2~4年生にサークル等の新入部員獲得について尋ねたのがグラフ9です。2~4年生の70%が、サークルでの新入部員獲得に「苦労している」または新入部員が「全く入っていない」と回答しています。グラフ10では、今後のサークル等の見通しについて尋ねました。














 














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2.5 相談相手と友人

 グラフ11は、困りごとを相談できる相手の有無を尋ねたものです。学年を問わず8割以上の学生は相談相手が「いる」と回答していますが、1年生の「いないが欲しい」が目立ちます。なお、サンプル数の多い1~3年生について現在の居住形態(実家vs独居)による差を確認したところ、「相談相手がいる」と答えた人は1・3年生の独居者において実家居住者より6%程度小さくなっていました。

 
 








 グラフ12は、困りごとを相談できる相手について尋ねたものです。1年生は高校までの友人が主な相談相手の76%を占めるほか、高校までの友人と答える割合は自宅生の方が高い傾向にあります。


 
 








 グラフ13は、1年生のサークル加入状況ごとに、新しい友人関係の構築について分析しています。まず新しい友達の人数は、1年生全体の29%が「0人」、34%が「5人未満」という未曽有の事態です。新たな友人関係が希薄なほどサークルも決まっていない傾向にあります。なお友人関係と居住形態の間にはっきりした関係はありませんでした。











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2.6 食生活

 1日の食事回数を調査し、1日3食とっていない人の割合を示したのがグラフ14です。現在独居している人は、実家にいる人に比べて食事を抜く傾向があり、独居する1年生の約1割が1日2食以下で生活しているようです。また、1日2食以下の学生の食事パターンを分析したのがグラフ15です。大部分は朝食を省いて昼食と合体するパターンですが、中には「夕食・夜食(1年女・実家)」「夕食のみ(1年男・寮、2年女・独居)」「ブランチのみ(1年女・自宅)」などの極端な例も見られます。

 
 









 また、朝食・昼食・夕食を取る場所については、実家居住者の99.5%が「自宅」と答える一方、独居者はグラフ16のとおり約85%が自宅、約14%が寮の食堂となっています

 
 







 つづいて、新型コロナウイルスの流行に伴う食事環境の変化に関する考察です。まずは、大学生活に慣れている2~4年生の回答について分析します。
 グラフ17からは、独居生・実家生ともに食事環境の変化を経験した2~4年生が多いことが分かります。特に独居生では85%の学生が「大きくかわった」「少しかわった」と回答しています。


 
 





 グラフ18は、食事環境が変わったと答えた2~4年生に対し、具体的な変化の内容を聞いたものです。居住形態を問わず、外食の機会が大きく減っています。独居者については、自炊の機会が大きく増えている中で、食事回数の減少や食事時間の不規則が多少見受けられます。実家居住者については食事にかける時間や規則正しさが増しています。通学時間が減り、比較的ゆったりと食事ができるようになった影響でしょうか。




















 
 
なお、1年生にとって4月は、コロナのない平常時でも進学に伴い食事環境が大きく変わる時期であり、コロナの影響がどの程度含まれるか判断しにくいため、グラフは提示していません。ほぼ2~4年生と同一の傾向ですが、独居者の自炊機会増、食事の量減が上級生より多少目立っています
 
 食費について調べたのがグラフ19~21です。実家居住者については、学年による食費の差はほぼ見られない一方、独居者については1年生と2~4年生の間で食費の分布に大きな差があります。1年生のほうが食費が低い傾向が見られ、2年生以上では食費の山が2つに分かれています。











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2.7 将来の見通し

 グラフ22は、将来の不安を尋ねたもので、学年を問わず7~8割の学生が不安を感じています。
 

 
 








 グラフ23は、不安を「とても感じている」「感じている」と答えた学生に対し、その不安がコロナ感染拡大の前後で変化したかどうかを尋ね、希望進路ごとにまとめたものです。1・2年生には進路をまだ決めていない人も多くいますが、1~3年生では全体的に就職予定者の方が「コロナの影響で不安が生じた・強まった」と回答する割合が高いようです。一方4年生については、大学院進学予定者で不安が強まった学生が相当数存在します。それぞれ、就職活動、院試の先行きが不透明であることが不安を増長させていると考えて間違いないでしょう。


 























 また、今後の状況についての学生の見通しがグラフ24です。6割近い学生は2020年内またはそれ以上にわたって影響が続くと予想しており、Aセメスターでの正常な授業再開と日常生活の回復について見通しが立っていない状況です。1年生と4年生では早めの収束を見込む回答が多くなっていますが、それぞれ入学直後と卒業間近であることからくる希望的観測の可能性もあります。

 
 










 このような状況下で、「現在就職活動をしている方、大学院進学を目標とされている方にお聞きします。コロナの影響で困っていることは何ですか?(自由記述)」とした質問を行いました。これについては、
・院試の日程や形態が不透明。また、院試出願に必要な資格試験が受けられない。(8件)
・卒業研究ができず、卒論が不安。(3件)
・就活の日程が先送りになっている、ただでさえよく分からない就職がますます分からない。(3件)
・先輩から情報を得られず、先輩の話を参考にできない(2件)
などの声が寄せられています。
 

2.8 学生生活への不安

 グラフ25は、学生生活上の不安について尋ねたものです。現在の居住形態(実家vs独居)による回答傾向の差はほとんど無かったため、平常時の通学形態(自宅生vs自宅外生)と学年ごとに示しています。どの学年でも大学で学ぶことや授業の実施・サークル活動についての不安が最も大きく、1年生ではそれらに並んで「学内の友人関係を維持・構築すること」が続きます。1年生では大学行事の実施について心配する影響が大きくなっており、新入生オリエンテーション行事から五月祭まで軒並み実施できなかったことが尾を引いているようです。また、2年生では資格取得・運転免許取得について不安視する声が他学年より多く見られます。3・4年生になると就職活動やインターンシップに対する不安が多く回答されており、特に3年生の4割(=就職希望者のほぼ全員)が就職活動について心配しています。また、1~3年生の自宅外生は25~40%程度が「経済的問題」を挙げていることも重要で、長期化の度合いによっては金銭的な問題が生じる可能性が大いにあります。


 




















 
 具体的な不安の声は、次節「自由記述」で詳しく見ていきます。
 
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2.9 自由記述

自由記述式設問の、「現在就職活動をしている方、大学院進学を目標とされている方にお聞きします。コロナの影響で困っていることは何ですか?(有効回答数38件)」に寄せられた回答から「共起キーワード(文章中に出現する単語で出現パターンが似たもの)」を抽出 して図示したものが図1です。


 



























▲図1:「就職活動や大学院進学に関する困りごと」を聞いた自由記述の共起キーワード分析
 
 よく取り上げられたキーワードは大きく6つに分類され、2.7で紹介したとおり卒論・研究室・院試・就職の各分野で、不透明な見通しに対する不安の声が多くみられます。
また、図書館を閉鎖しないでほしかったという声が多くありました。学習・研究の場が失われたことや、経済力によって書籍の購入すなわち学習に差が生まれることを危惧する意見が印象的です。
また、「最後に、現在の大学生活について思っていることをなんでもお聞かせください。(有効回答数116件)」という自由記述設問からも共起キーワードを抽出して図示したのが図2です。


 


























▲図2:「現在の大学生活について思っていること」を聞いた自由記述の共起キーワード分析
 
 意味の通るまとまりとして、大きく①~⑧の8つのクラスタに分けて見ていきます。
 
 ①は、オンライン授業に関する意見が非常に多く寄せられていることを示します。特に目立つのは対面での授業を早く再開してほしいという声で、ほぼ全て1年生からの意見です。一方、「オンライン授業にも利点があり、慣れてしまった」「オンラインの方が生産性が増している」「対面授業が復活しても行きたくない」といったオンライン継続を望む声も4年生を中心に数件寄せられました
 
 ②は、大学のサポートに対する感想で、「画面を眺め続けることは非常に厳しいが、大学からの支援は手厚い(1年男・独居)」といった大学の支援を評価する声も寄せられています
 
 ③は、現在の状況に対する苦痛をストレートに訴える声です。
「オンライン授業になったため、友人を作るのも難しく、授業でわからないことがあっても気軽に聞く人も、機会もないので、自分が授業についていけるのか、無事単位を取ることができるのか、とても不安です。また、課題に追われ、精神的にもすごくきついです。(1年女・独居)」
「全く大学生である気がしない。(中略)生活にメリハリが無く、授業にも集中できず、ブラブラと日々を過ごしているので、これが長引くと単位取得等に大きく響きそうである。学校に行くという行動そのものが生活リズムの調整に大きく関わっていたので、今の生活が続くと精神にも悪い影響がありそう。情報の取得ミスも授業内容の理解不足も全てが自己責任な現状は大変につらい。他者とタスクを共有できるシステムが欲しい(1年男・自宅)」など、学修の相談や情報共有ができないことに関する強い不安の声が寄せられています。
 
 ④は、サークルについてです。
上級生からは、「部活動・対面新歓活動がいつ解禁されるのか、新入部員が例年と比べてどれだけ減ってしまうのか、考えるだけで憂鬱」「再開してもどれだけのひとがまたやりたいと思ってくれるのかが不安」といった、活動の存続を不安視する声が寄せられたほか、「新入生は、部活・サークル選びについてどう考えているのか、コロナ収束後まで決めないつもりなのかなど、知りたい」という声もありました。上級生が新入生の状況を把握できる場が必要かもしれません。
また、1年生からは、「オンライン形態に嫌気が差しオンライン新歓にも参加したくないが、参加しないと置いて行かれそうで不安」「サークルの説明会の情報が主にTwitterでしか流れていないのに、もうすでに入部を締め切る団体があり、Twitterをやっていない人のためにもそれはやめてほしい」など、オンライン疲れや十分に行き届かないサークル情報を不満に思う声も聞かれます。
 
 ⑤は、主に1年生から寄せられたパソコン使用に関する声です。
「パソコンを使うとすぐにSNSやネットサーフィンで授業を半分も聴いてない状態になってしまう」「パソコンばかりで遊びと勉強の区別が曖昧になる」「音声のみだと教授の声が聞き取りにくい。周囲の目がないと集中力がもたず、パソコンで別タブを開いてしまいその罪悪感がストレスになる」などの意見があります。入学したてで、パソコンの学修への活用や長時間のパソコン利用に慣れていない新入生にとって、突然のオンライン化は集中力がもたず、それが大きなストレスになっているようです。
 
 ⑥は、友人関係の構築に関する声です。
自宅外生を中心に「友人と会ったり先輩と知り合うことがないので、授業などの情報を得るのが難しい」「地方から進学してきたので東京に友人がおらず、顔を合わせてクラスメイトと会うことも積極的に喋る機会もないのでこのままでは大学ぼっちになるのではないか」といった人間関係の不安が多く寄せられています。
自宅生からも「通常の友人関係の構築をコロナ禍が終わるまでは諦めています」といった声があるほか、「友達が欲しい」というストレートな叫びが居住形態問わず多数寄せられており、友人関係の構築がほぼ不可能となっている厳しい現実が見えます。
 
 ⑦は感染症拡大に関する嘆きで、「学生ばかりが学校に行けないのは不公平」「自分の外出を正当化して出かけて感染収束を遅らせている人に、その行動が他人の迷惑になっていると知ってほしい」などの社会に対する鬱憤が寄せられています。一方「対面授業と異なる方式は刺激があってよい。いいこともそれなりにある(1年・独居)」「こんな家にいる機会はそうそう無いはずなので、どうせなら楽しみたいです!(1年・自宅)」などの声もありました。
 
 最後に、⑧は大学生活について。
「これが大学生活だという実感がない」「思っていた大学生活が送れず、ほんとうに残念に思っています」「当たり前の大学生活を送ってみたい」「いわゆる大学生活とされるものに憧れを感じ楽しみにしていたので今の状況がつらい」といった、本来の大学生活を惜しむ1年生の声が非常に多く寄せられています。
 また、「せめて9月入学に変えて欲しい。我儘を言うと一年遅らせて欲しい。想像していた大学生活がままならないまま卒業する可能性もあり、留学も行けないかもしれない。事情があるのはわかるが、こちらの気持ちもわかって最善の選択をして欲しいです」「秋学期入学が可能なら切実にそれを望みますし、入学式から可能な限り再現できたらなによりも嬉しいです」など、新学期の一連のイベントや始業を遅らせてほしいという声もありました。ある1年生は現状を、「大学生活を象徴するものが無くなる」と表現しています。
 
 最後になりますが、ある回答者から寄せられた自由記述を紹介して終わりたいと思います。
 
大学生活のみならず社会的な変容が起きていて、大学においても様々なオンライン化への取り組みが強制力を持って制度化されたり進められたことには大きな意義をかんじています。しかし、先行きの不透明さがぬぐえない中、人間関係の問題などオンライン化では解決されない・大学側ではどうしようもないことが多々あります。大学生協が問題解決の一翼を担い、大学生協だからこそできることを期待しています。
 
以上
 
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